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【解説】大学受験に向けた文理選択の決め方【決められないときの対処法も】
多くの高校では入学後約2ヶ月で文理選択を考え始めることになります。 「入学したばかりで考えられない」「就きたい職業が決まっていない」という人も多いでしょう。 文理選択は将来に関わる重大な決定です。 この記事では文理選択の決め方や注意すべきポイントをお伝えします。 文理選択で失敗しないためにポイントを押さえて情報収集しましょう。
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まずは文理選択の基本情報を押さえよう
文理選択は締切直前に焦って考えると失敗してしまうことも。
文理選択の重要性と決定までのスケジュールを確認してじっくり考えましょう。
文理選択とは?
文理選択とは高校2年生以降、文系か理系どちらの学問に進むか決めること。
大学受験において文系型か理系型のどちらで受験するかを決めるという意味合いも大きいです。
文理選択の重要性
文理選択が重要な理由は3つ。
1つは将来に関わるためです。文理選択によって大学の学部が大まかに決まるので将来の職業選択にも大きく影響します。
2つめは文理選択を間違えると受験勉強が大変になってしまうからです。
大学受験のための勉強はとてもハード。興味がなかったり、苦手意識があったりする科目の受験勉強は苦労することになるかも。
3つめは早めに目標を決めることで勉強のモチベーション維持につながるからです。
文理選択のスケジュール
高校1年生の夏休み前に文理希望調査票(学校によって呼び方は異なります)が配布される学校が多いです。
夏休み中に大学について調べたりオープンキャンパスに行ったりして大学や学部への理解を深めましょう。オープンキャンパスのレポートが課題となる学校も。
11月から12月頃に文理希望調査票を学校に提出して文理選択を決定する流れが一般的です。
迷いがある場合は面談する場合も。冬休み前の三者面談で文理選択について確認する高校も多いでしょう。
多くの学校で高校2年生の4月から文系と理系に分かれたクラス編成で授業がスタート!
文理選択の決め方
文理選択はいろいろな角度から考えることが大切。自分のなりたい姿をじっくり深堀してみましょう。
文理選択を決めるヒントをたくさんご紹介します。
①なりたい職業から考える
大学卒業後に就きたい職業が決まっている場合は、文理選択を決めやすいです。
医師になりたいなら医学部なので理系、カウンセラーになりたいなら心理学部なので文系です。
教師になりたいなら教育学部ですが、学科によって文系か理系かが決まります。受験科目を調べてみましょう。
②大学で学びたい分野から考える
大学で学びたい学問から学部を絞り込めば文理選択の決め手に。
文系の学部は、文学部・社会学部、外国語学部、法学部、経済学部、経営学部、商学部、国際関係学部などがあります。
理系の学部は、理学部、工学部、農学部、医学部、歯学部、薬学部、看護学部、情報学部などです。
文系、理系のどちらに進んでも受験できる学部も。例えば、教育学部、芸術学部、総合科学部などです。
芸術学部はデジタルという側面から学ぶことも多いですよ。
③行きたい大学から考える
オープンキャンパスに参加して行きたい大学を見つけても◎。
オープンキャンパスに行けば模擬講義があったり、教授や大学生に話を聞けたりと大学入学後をイメージしやすくなるでしょう。
学部学科紹介をしてくれることも多いので、興味のある学問を見つけられれば文理選択のヒントになります。
④興味のあることから考える
「そんなに早く職業や志望学部学科を決められない!」という人は好きなことや興味のあること、得意なことから考えてみましょう。
洋楽が好きなら外国語学部や国際関係の学部を調べてみるとヒントがみつかるかもしれません。
小さな子どもや学校の友だちに勉強を教えることが得意なら教育学部を調べてみましょう。
実験が楽しいと思えるなら理系学部から絞り込んでみて。
⑤決められないときはどうすればいい?
①~④で考えても答えが出ないこともあるでしょう。
大学受験を見据えて成績重視で文理選択を決めることも間違いではありません。
得意科目がない人は教科書や参考書を少し先取りして見てみて。これなら無理なく学べそうと思える科目があるかもしれません。
「これはやりたくない!」と消去法で考えてみてもOK。ネガティブに考えすぎず少し視点を変えるイメージで考えてくださいね。
好きなこと、得意なこと、少し興味のあること、楽しいと思えることなどをとにかくたくさん書き出してみれば、イメージが膨らむことも。
文理選択は自分について深く考えることになります。焦らずじっくり向き合いましょう。
文理選択で注意したい3つのポイント
文理選択で間違った選択をしないために押さえておきたいポイントが3つあります。
①理転だけでなく文転も難しい
「理転は無理だけど文転ならできそう」というイメージを持っていませんか?
そもそも理転、文転のタイミングは高校3生への進級時という学校がほとんど。高校2年生の1年間は最初に決めたコースの授業を受ける場合が多いです。
学んだことは無駄ではありませんが、大学受験では遠回りですよね。
文転する場合、古文や漢文、日本史や世界史の多くを独学で勉強しなければいけない可能性も。
文転も決して簡単ではないので文理選択はしっかり考えましょう。
②目先のことだけを考えない
つまずいている分野がある、合わない先生がいるなど目の前の問題だけを避ける目的で文理選択するのはやめましょう。
文理選択は将来を見据えて決める方が◎。数ヶ月後や1年後ではなく、10年後20年後のなりたい姿をイメージすることが大切ですよ。
③必ず自分で決める
「友達と同じがいい」や「親や先生に勧められたから」という理由で文理選択を決めるのはやめましょう。
アドバイスをもらうことは大切ですが、最終的な判断は自分ですることを心がけてください。
これからの受験勉強や大学での勉強で辛いことが出てくるかもしれません。困難な状況になったときも自分で決めたことならやり抜けるはず。
周りに流されず自分の内面と向き合ってみて。
文理選択後を具体的にイメージしてみよう
文系と理系で高校3年生の学びや大学入学後の過ごし方がどのように違うかをまとめました。
高校・大学での文系
文系を選んだ場合、高校では英語・国語・地歴公民を中心に深く学びます。
数学は数2Bまでの場合がほとんど。
地理Bは文系学部では入試に使えない場合があるので注意しましょう。
大学では文系の学部は理系の学部に比べて時間的余裕があります。部活やサークル、アルバイトなど勉強以外の時間を多く取れるでしょう。
一般的に理系学部に比べて学費が安いこともメリットの1つ。
職業選択の幅が広いことも文系学部の特徴です。
文系に向いているのはこんな人
日本史や世界史などはたくさんのことを整理して覚える必要があります。記憶力に自信のある人は文系向きかも。
文章を読んだり書いたりすることが多いので、感受性豊かで表現力が高いと良いですね。
職業では物に向き合うよりは人と向き合う場合が多いので、コミュニケーション能力の高さもポイントになります。
高校・大学での理系
理系を選択した場合、高校では英語・数学・化学・生物・物理を中心に学びます。
数学は数3まで範囲となることがほとんど。
理系では数学や理科が得意な人が多い傾向があるので、国語や英語で成績に差がつくことも。
大学では実験や実習のため時間的拘束は長いですが、先輩との交流も多く専門性を高められるでしょう。その分就職しやすい傾向があります。
理系の学部では大学院まで進学する人も多いですよ。
理系に向いているのはこんな人
大学ではたくさんの論文を読んだり書いたりすることに。理系は論理的思考力が高い人に向いているでしょう。
実験は大学の研修室に長期間こもって行うことも。ひとつのことにとことん集中して向き合える探求心が強い人におすすめです。
文理選択は大学受験の第一歩!後悔しないように決めよう。
文理選択は大学や職業に関わる大事な分岐点。
目標とする職業や志望大学、興味のある学部から考えましょう。
決め手になるものがない場合、楽しいと思えることなどをたくさん書き出してみるとヒントが見つかるかも。
文理選択は長期的なスパンで考えて自分自身で決断することが大切。
後悔しないよう時間をかけてじっくり決めましょう。
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